海外預金口座の利子、証券口座の投資運用益、不動産賃料収入・売却益の無申告のケース

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海外資産の申告

国外財産調書制度により、5,000万円以上の国外資産の申告が義務付けられました。資産の評価方法や申告の際の注意などをご説明しています。

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海外資産の申告漏れ事例

国外財産からの所得の申告漏れの事例

国外財産から生じる所得で申告漏れが多いのが、以下の3つです。
・海外預金口座の利子
・海外証券口座の投資運用益(配当、キャピタルゲイン)
・海外不動産からの賃料収入、売却益

これらの所得は、原則として、現地国でも課税され、その所得を日本に送金するしないに係わらず、日本で申告納税義務があります。
では、日本で申告納税義務があるにも係わらず、申告をしていなかった場合に、今回の国外財産調書制度の導入を契機として、過去に申告漏れとなっている所得について申告をする場合に、いつの時点まで遡って修正申告をする必要があるのか、ペナルティーの計算はどの様に行われるのか等、具体的なケースを基に見ていきます。

なお、この制度の運用には、納税者の協力が不可欠であることから、納税者自身が自主的に国外財産を報告し、修正申告をした場合には、優遇措置が用意されています。
①自主的に報告・申告した者に対するペナルティーの軽減
②報告・申告しなかった場合の懲罰的なペナルティーの加重及び懲役刑の重科
上記①の場合には、国外財産調書に記載された財産に係る所得税、相続税等の申告漏れ、無申告に対するペナルティー(過少申告加算税、無申告加算税)が、追加納税額(所得税又は相続税)の5%に相当する金額がペナルティーから控除され、上記②の場合には、ペナルティーに上乗せされます。

オーストラリアに資産を持つ方のケーススタディ

【質問】
5年前に、オーストラリアで銀行口座を開設し、1億円相当(100万AUD)の定期預金(年利5%)を有しています。オーストラリアでは、10%の源泉徴収がなされていることから、今まで一度も日本で確定申告をしていませんでした。来年から5,000万円を超える国外財産について報告が必要となりましたが、報告する場合としない場合とでどの様な違いがありますでしょうか。

【回答】
国外財産を報告する場合としない場合とで、ペナルティー(加算税)の軽減や過重に相違があるほか、故意に報告しなかったり虚偽の報告をした場合には、隠ぺいや仮装などと認定される可能性が高くなり、重加算税の対象になることも想定しなければいけません。 以下の通り、国外財産を報告する場合の最終納税額は約180万円となり、報告せず重加算税の対象となる場合の最終納税額の約460万円に比べると、約40%の負担で済むことになります。

  報告する場合 報告しない場合
(脱税とみなされる場合)
過去の所得税の申告 修正申告の場合には、原則、過去3年分
*但し、平成23年以後の申告分から順次過去5年分に拡大します。 
事実の全部又は一部に隠ぺい又は仮装(*1)があり、所得税を免れた場合には、過去7年分(*2)
所得区分 利子所得として総合課税(*3) 同左
利子所得の計算
(*4)
原則、満期日のTTMレートで円換算
AUD100万×年利5%=AUD50,000
1AUD=100円とすると、
■AUD50,000×100円=500万円 
同左
各年分の所得税 利子所得500万円、基礎控除のみと仮定して計算すると、所得税は約50万円
(*5) 
同左
延滞税の計算 修正申告の場合、追加納税額の年14.6%
(納期限から2ヶ月までは日銀基準割引率+4%(平成25年分は4.3%))

■追加税額50万円×14.6%=約7万円
(計算期間は1年が上限)
脱税の場合、計算期間が1年という上限がなく、各年分について追加納税額の年14.6%

■追加税額50万円×14.6%×(5年、4年、3年、2年、1年)=約110万円  
加算税の計算 修正申告の場合、原則、追加納税額の10%(50万円を超える部分は15%)

■追加税額50万円×10%=5万円
(自主的な修正申告の場合には、過少申告加算税は免除されます。)
脱税の場合、追加納税額の35%が重加算税
(無申告の場合には40%)
■追加税額50万円×35%=17.5万円 
加算税の軽減・過重
(*6)(*7)
(*8)(*9)
国外財産調書に記載、報告することで、追加納税額の5%が加算税から軽減
■追加納税額50万円×5%=▲2.5万円
■過少申告加算税:5万円-2.5万円=2.5万円
国外財産調書に記載、報告しなかった場合には、追加納税額の5%が加算税に上乗せ
■追加納税額50万円×5%=+2.5万円 
最終納税額 ■所得税50万円×3年分=150万円
■延滞税7万円×3年分=21万円
■過少申告加算税2.5万円×3年分=7.5万円
合計178.5万円 
■所得税50万円×5年分=250万円
■延滞税110万円
■重加算税(17.5万円+2.5万円)
×5年分=100万円
合計460万円

*1 隠ぺい・仮装とは、収入除外、証拠書類の廃棄や架空経費、架空契約書の作成、他人名義の利用などをいう。
*2 原則として、法定納期限から5年で時効となる。(贈与税の場合には6年)
   ただし、脱税の場合には時効は7年となる。
*3 日本の金融機関での利子は源泉分離課税のため申告は不要であるが、海外預金利子の場合には利子所得となり、
   確定申告が必要。
*4 利子所得の計算上、経費を控除することはできない。
   また、現地で支払った源泉税は、原則、日本で外国税額控除の適用が可能。
*5 平成22年分以前の修正申告では外国税額控除は認められない。
*6 加算税が軽減される所得は、国外財産から生じる利子、配当、貸付け、譲渡による所得に限定されている。
*7 国外財産調書の不提出、虚偽記載に対しては、1年以下の懲役若しくは50万円以下の罰金又はそれらの併科と
    されている。
*8 虚偽記載、期限内不提出に対する罰則の適用は、平成27年1月以後に提出される国外財産調書からとなる。
*9 国外財産調書による報告がなされなかった国外財産について、課税当局が租税条約による情報交換により、
   その内容を把握した場合には、不提出として罰則の対象となる。

【参考】

  内容 税率 自主申告の場合
①延滞税 法定納期限までに納税しない場合 14.60% 免除なし
②過少申告加算税 修正申告の場合 10~15% 免除
③無申告加算税 期限後申告の場合 15~20% 5%に軽減
④重加算税 仮装隠ぺいの場合 35~40% 免除なし
(②、③に代えて)

実務上の留意点

海外には、日本にはない財産の所有、管理形態があり、実質的な所有者や持分を特定することが難しいケースがあります。ケース・バイ・ケースで判断する必要があるものの、一般的には次の様な取扱いが認められるものと思われます。

共同名義口座(ジョイント・アカウント)

口座名義人ではなく、実質的に資金負担している者の財産とする。

共有不動産(ジョイント・テナンシーなど)

共有持分が定められている場合にはその割合で、共有持分割合が定められていない場合や明らかでない場合には、共有者の持分は均等であるとみなして按分する。

ローンで購入した不動産

不動産(土地・建物)の時価からローン残高を控除した純財産額で判定するのではなく、不動産の時価により評価を行い判定する。

プレ・ビルド形態の不動産

不動産が完成し引渡しが完了するまでの間、購入価額を分割にて支払う場合には、年末における既支払額の総額をもって評価する。

オフショア・カンパニー

株主名義人(ノミニー)ではなく、実質的な所有者(オーナー)の財産とする。

トラストの受益権

信託財産の名義に係わらず、信託財産の元本と収益の実質的な所有者又は権利者の財産とする。なお、信託受益権については、元本と収益に区分し合理的に評価を行う。

以上を想定し、早めに申告されることをお勧めします。

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