国税庁は31日、海外に合計5千万円を超える財産を持つ人に提出が義務付けられた「国外財産調書」の提出状況を発表した。3年目となる2015年分の提出者は前年比8.6%増の8893人で、財産総額は3兆1643億円と1.5%増だった。
同調書は富裕層の所得税や相続税の課税逃れを防ぐため13年分から導入され年々、提出件数が増えている。故意の不提出や虚偽記載には1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられる。同庁は「制度は浸透しているが、対象者全てが出しているとは考えられない」としている。
出所:日本経済新聞(2016/10/31)より一部抜粋
国外財産調書の提出件数は2013年分は5,539件、2014年は8,184件、2015年は8,893件と推移しています。2013年から2014年分の提出件数の増加は、2014年分から1年以下の懲役または50万円以下の罰金が導入されたことが要因と考えられます。
2018年9月に、CRS(共通報告基準)によって日本人の海外金融口座の情報が国税庁に入ることが予定されていますので、海外金融口座が把握されるのは時間の問題と捉えて今後の対応を検討されることをおすすめします。