非居住者の青色申告をズバリ解説!

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相談者:Aさん(日本非居住者、給与・不動産所得) 今年の7月から海外に赴任しています。日本国内の賃貸不動産を相続したため、国内勤務時には青色申告をしていました。

Q1. 日本非居住者も国内不動産所得について確定申告する必要はありますか?

国内不動産の賃貸収入は国内源泉所得と呼ばれて、Aさんががたとえ日本非居住者であったとしても日本で所得を申告し納税する必要があります。

また、国内不動産の借主が法人の場合は、賃借料の20.42%が源泉徴収された後の金額が振り込まれているはずです。この場合は、確定申告により源泉徴収額を精算することになります。

なお、確定申告の手続きは、確定申告の度に帰国する必要はなく、どなたかを納税管理人に依頼してその人が確定申告と納税をすることになります。

Q2. 日本非居住者になっても青色申告を続けることはできますか?

青色申告を続けることができます。

所得税法166条にて、非居住者についても「その業務を国内において」行う場合には、青色申告を続けることができるとされています。したがって、Aさんの場合、非居住者となっても引き続き青色申告にすることができますので、青色申告特別控除や赤字が生じたときは、純損失の繰越しと繰戻しなどの特典を享受することが可能です。

Q3. 今年の不動産の修繕を行いましたので不動産所得が赤字になる予定です。給与所得との損益通算は認められますか?

国内勤務時の給与所得は国内源泉所得となるため、確定申告することで不動産所得の赤字と損益通算が認められます。

なお、出国後の海外勤務時の給与は国外源泉所得のため日本では非課税となります。そのため、不動産所得の赤字と通算することはできません。

Q4. 日本非居住者の確定申告の場合、控除や申告期限などについて日本居住者と異なる取扱いはありますか?

Aさんの場合、年の途中で出国しているため、出国時に会社で年末調整が行われているはずです。出国時の年末調整では、居住者であった期間(1月1日~出国日)に支払った社会保険料・生命保険料・地震保険料に基づく控除、出国日現在の状況に基づく配偶者控除・扶養控除などが認められています。なお、医療費控除は居住者であった期間に支払った医療費のみが対象となりますが、適用を受けるためには年末調整ではなく確定申告をする必要があることにご注意ください。

これに対して、非居住者の期間(出国日の翌日~12月31日)に認められる控除は、①基礎控除38万円②日本国内にある資産に係る雑損控除③寄附金控除 に限定されており、この期間に支払った社会保険料等は控除することが認められていません。

Aさんの確定申告は、会社から交付された源泉徴収票に基づいて国内不動産所得を合算して行うことになります。日本非居住者の確定申告の申告納付の期限は、居住者と同様に翌年3月15日です。

>>日本非居住者が国内不動産を売却する場合の税金の取扱いは、こちらをご覧ください。

>>居住地や183日ルールの考え方は、こちらをご覧ください。

>>海外居住者の贈与税対策は、こちらをご覧ください。


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当コラムは2014年11月現在の税制に基づいて作成しており、読者の皆様のご理解を深めるために内容を簡素化している場合がございます。また、具体的な状況によって課税関係が変わる可能性がありますので、記載情報に基づいて行動される前に、弊所までご相談して頂ければと思います。

弊所では海外在住の方でもSkype等を用いてご相談を承っております。初回の簡易相談は無料ですので、こちらまでお気軽にお問い合わせください。

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