海外不動産の申告漏れへの対応をズバリ解説!

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海外不動産を所有し賃貸収入や譲渡益があるにもかかわらず、日本で申告していない方が少なくありません。その理由を3つに分類して、それぞれの対応策を解説いたします。

ケース1
現地で申告しているので、日本で申告する必要はないと思っていた。

このケースが意外に多く、故意に海外所得の申告をしていなかった訳ではないことから、重加算税の対象となる可能性は低いと考えられます。

この場合、海外不動産を時価評価し、時価が5,000万円超のときは国外財産調書に記載した上で、自主的に修正申告又は期限後申告をすることでペナルティーの軽減を受けることが可能です。その際、現地で支払った税金があれば、平成23年分以後の修正申告に限定されるものの外国税額控除の適用を受けることができるため、結果として税負担は少なくなります。なお、期限後申告の場合には、過去の年分に制限なく、外国税額控除の適用を受けることができます。

ケース2
不動産所得が赤字であったため、そもそも申告が必要ないと思っていた。

現地での不動産所得がマイナスとなり、日本円での為替換算後の所得もマイナスであれば、日本での確定申告は必要ありません。

ただし、日本での不動産所得の計算は、現地での計算結果をそのまま円換算するのではなく、減価償却計算をはじめとする日本のルールに従っつて再計算する必要があることに注意しなければなりません。このことは、納税者にとって手間はかかるものの有利な計算結果となるケースが少なくありません。なぜなら、海外不動産投資の税務メリットは、海外の物件であっても日本の耐用年数表に基づき減価償却費の計算が認められる場合があり、結果として不動産所得がマイナスとなる可能性があるからです。

海外には築50年や100年を超える木造の中古物件が少なくなく、日本の中古耐用年数の計算式で計算した場合に、耐用年数が最短で4年となることもあります。また、為替レートの変動に伴い、円換算後の所得がマイナスとなるケースも少なくありません。例えば、数年前の円安の時に購入し、その後、円高となった場合には、円換算後の不動産所得はマイナスとなることもあり得ます。逆に、円高の時に購入し、その後、円安となった場合には、円換算後の不動産所得が大幅にプラスとなる可能性もあり得ます。

このケースに該当する方は、まずは実際に日本円ベースでの不動産所得を計算してから対応策を検討することをお勧めします。

ケース3
海外不動産の所得も日本で申告しなければならないことは知っていたが、不動産の購入資金は海外送金ではなく、ハンドキャリーで持ち出したので、バレないと思っていた。

ハンドキャリーで現金を海外に持ち出す場合、1回あたり100万円を超えると、出国時に税関で「支払手段等の携帯輸出・輸入申告書」を提出する必要があります。この申告を怠った場合や虚偽の申告をした場合には、5年以下の懲役又は500万円以下の罰金が科せられることになります。

この制度は2008年に導入されたものの、今までは厳しく取り締りを行っていなかったものと思われますが、2013年4月1日に施行された「改正マネーロンダリング法」による海外送金の取り締まり強化に伴い、今後は厳しく取り締まりが行われる可能性が高いと推測されます。

したがって、海外不動産を購入する際に、海外送金をすれば簡単でしかも安全に送金できるにも係わらず、何故、ハンドキャリーでキャッシュを持ち出して購入したのか、その理由について、厳しく追及される可能性が高いといえます。日本で申告が必要であると認識していながら、故意に事実を隠ぺいし、仮装していた事実が明らかになれば、脱税犯として重加算税の対象となることも覚悟しておかなければなりません。

このケースに該当する方は、一日も早く、自主的に修正申告又は期限後申告を行い、納税することが求められます。

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当コラムは2015年5月現在の税制に基づいて作成しており、読者の皆様のご理解を深めるために内容を簡素化している場合がございます。また、具体的な状況によって課税関係が変わる可能性がありますので、記載情報に基づいて行動される前に、弊所までご相談して頂ければと思います。

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